※2000年4月に本事業は休止しています
以下、ビジネスモデルコンテストでの応募資料
1. 事業名称
International Education Network (IEN)
2. 事業内容
日本にいる英語学習者のための、ガーナ人英語教師による英文添削サービス。具体的なサービスの流れは以下の通り。
- 【広報】主にインターネットを利用してサービスの宣伝。同時に英文添削による英語学習の優れた点の啓蒙活動。
- 【受注】メール或いは郵送によって送付されてくる英語学習者(顧客)が作成した英文を受領。
- 【処理1】英文をガーナ側カウンターパートにメール送付。郵送で受領した英文についてはスキャン後ガーナ側にメール送付。
- 【処理2】ガーナ人教師による英文添削(赤ペン添削後スキャン、又は修正履歴付きWORD)。
- 【処理3】添削済み英文を日本側に送付
- 【納品】日本側で添削済み英文を顧客に転送
- 【検収・支払】顧客が添削済み英文を確認後、満足した場合は指定口座に振込み。
3. 事業関係者
- 日本側窓口(私)
事業を総括。日本における宣伝活動、英文の回収と転送、料金の回収などを担当。 - ガーナ側窓口(GD氏)
ガーナにおける経理、添削者の登用と指導を担当。 - ガーナ側IT
通信を担当。 - ガーナ側アドバイザ1
ガーナ教職員組合(Ghana National Association of Teachers)のSecretary。添削者の登用に適時対応(実質的に委託実績ゼロ) - ガーナ側アドバイザ2
ガーナ大学の英語学教授。英文添削の品質向上に適時対応(実質的に委託実績ゼロ)
4. 取引形態
1999年当時の価格設定(英文400英単語)
英文添削サービス料金 300円/件
ガーナ側からの請求
添削費用や事務処理費用など全てを含む費用 US$1/件
(参考)
- 当時のガーナ人教師の平均初任給は約50ドル、学校長になったとしても月収は120ドルに及ばない
- 当時の日本の国民一人当りのGDPはガーナのそれの70倍
- 円-ドル相場を考慮しながら半年に一回契約更新
5. 本事業の優位性
- 在庫管理リスク、初期投資、中間経費など低く抑えることができる。
- インターネットとの親和性大、宣伝が比較的容易に行える。
- 資格収得熱の高まりによる潜在的な英語学習者は多い。
- 同種のサービスと比較して圧倒的な価格競争力
- 野口英世、チョコレート更にアナン国連事務総長(ガーナが母国)の活躍によりガーナは日本人にとってなじみのない国ではない。
- ガーナ人教師に雇用の機会の創出
6.他社との比較と競争力
※ネットでの調査。団体名はイニシャルのみ記載。
7. 課題と解決策
- 未知数な需要
記憶中心の日本の英語教育においてアウトプット(ライティング)による英語学習は根付いていない。
解決策として、アウトプット(ライティング)による英語学習の効率の良さなどを保証する文献や大学教授などからの証言をホームページに掲載。更に協力者によるライティングによる学習とテストとの相関関係を測る実験の実施。 - インターネットでの商取引について回る不信感
インターネットでの商取引には多くの人が不信感を持っている。
解決策を以下のように考える。
(1)独自のドメイン名取得《済》
(2)顧客の要望に応えるため、ホームページ上に掲示板、チャットルームを設置《済》
(3)信用獲得のためスタッフと添削者のデータ(履歴書)をホームページに掲載《済》
(4)法人(合資会社あるいは有限会社)化《未済》 - 知られていないガーナが英語圏であるという事実
- この事業においての日本とガーナとの商関係は、お互いのモラルによるところが大
- 料金の回収方法
現時点の精算方法は銀行振込か郵便振替。顧客満足度の向上のため以下のオプションを検討中。
(1)回数券制度を導入
(2)カリキュラム制の導入(期間指定)
(3)法人化しクレジットカード決済、コンビニ決済の導入 - 為替相場変動による影響
8. 市場調査に基づく戦略
英文添削サービスの市場調査のため、9月1日から15日までの15日間、当社のサービスのユーザーを対象としたアンケートを実施。標準化重回帰分析(多変量解析)の統計処理し、以下のような結果を得た。
統計処理の方法は別添資料を参照。処理の結果から以下のことが導き出せる。
- (次回利用意欲)と(英語の実力)とは負の相関。即ち、このサービスは中上級者向け。ただし、その度合いは小さいものであることから確定的なものではない。
- (次回利用意欲)と(添削の正確さ)には大変強い負の相関がある。即ち、本サービスで一番重要なことは、価格ではなく添削者の添削技術。
- (次回利用意欲)と(価格)には正の相関はあるがその度合いは非常に小さい。価格はあまり重要な要素ではない。
- (次回利用意欲)と(満足度)には正の相関がある。
以上の結果から、今後の戦略は以下のようにする。
- 中・上級者を対象とした宣伝
- 添削者の添削技術の向上
- 価格は固定
9. 近い将来の展開
- 団体との契約
英会話スクール、英会話サークル更には中学校や高等学校などの団体と契約することにより、より継続的かつ効率的に英文を回収 - 英語-フランス語翻訳サービス 他
英語圏であるガーナは地理的にフランス語圏諸国に囲まれており、フランス語教育が盛ん。需要があればフランス語にも展開が可能。 - 業務の自動化
メールの転送などや取引の集計などマニュアル作業に頼っている部分が多い点を自動化することにより効率化を図る。
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