[A]こんにちは、お元気ですか?
[B]こんにちは、元気です。あなたは?
[A] 元気です
[A]&[B] 本題の会話へ
会話に入る前の挨拶、日本語でも英語でも言葉のキャッチボールは1往復から2往復が一般的だと思う。この固定概念はガーナ(エヴェ語)で否定された。
[A] ンディー
[B] ンディー、エフォア
[A] エフォアン、☆※▼~
[B] ヨ~、△◇☆~
[A] △◇☆~
[B] ヨ~<[A]と[B]のキャッチボール繰り返し×5回くらい>
[A] ×◆〇※~
[B] ヨ~
[A]&[B] 本題の会話へ
本題に入る前に言葉のキャッチボールが10回くらい往復する。これがリズムよく行ったり来たりするので聞き心地が良い。近況確認などを行っているそうだが何を言っているかさっぱりわからない。
それから、ガーナで忘れてならない挨拶もある。
[A] アエコ~(おつかれさん!)
[B] ア~エ、アエノ(おぅ、おまえもな)
[A] ヤ~エ(ありがとな)
カッコ内の日本語訳は私の意訳。これはエヴェ語に限らずガーナ全域でやり取りされているコミュニケーションである。ガーナ人かどうかわからないときに唐突に「アエコ~」と言ってみるとよい。「ア~エ~」と帰ってきたらガーナ人、便利なリトマス試験紙だ。
またガーナでは唇を震わせない口笛のようなもので人を呼ぶ。「スィー」といった感じだ。非ガーナ人が聞くとかなり行儀が悪い。ガーナでも上の者に対してこれを使うのはNGだ。この文化はガーナに限らず東南アジアの一部の地域でも同じと聞いたことがある。
ガーナの東のエヴェ地方からトーゴ国にかけて使われているエヴェ語。単語中に「ニャニィニュニェニョ」「ファフィフゥフェフョ」「ミャミィミュミェミョ」が多用され、単語の始まりが「ン」から始まったりと、とにかく発音が難しい。
しかもエヴェ語は何種類もあるらしく、アディドメのエヴェ語に慣れてきた協力隊時代後半でも、隣街のエヴェ語をエヴェ語であるということすら認識不可能だった。
協力隊時代は挨拶や買い物程度の簡単な会話だったらできていたので、今回の再訪前に必死に思い出そうとしたが勘所が思い出せない。言葉というものは使っていないと錆びつくということを再確認した。
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