自分の名前について、ずっと胸に引っかかっているものがあった。それは「ハマダ」という名前だ。
青年海外協力隊でガーナに赴任した時の話である。ガーナの12月から2月にかけて、「ハマターン」と呼ばれる北東貿易風がサハラ砂漠から吹き寄せる。砂が運ばれてきて視界が悪くなり、乾燥が進む。一年で最も不快な時期だ。ガーナを去る時、ハマターンから逃れられると喜んだものだ(その後に住んだ中国北京でPM2.5として同様の経験をするとは思ってもみなかった)。同時期にガーナに赴任していた青年海外協力隊員たちは、私の名前「ハマダ」と「ハマターン」をかけて私をからかった。つまらない冗談とはいえ、自分のアイデンティティをいじられるのは気持ちよいものではない。
さらに西アフリカで流行しているマラリアを媒介する蚊の名前は「ハマダラカ」だ。この点を含めて同時期の協力隊隊員たちに散々からかわれた。なぜハマダ一族が西アフリカで肩身の狭い思いをしなければならないのか? どうでも良いことで心を痛めていた時期があった。
しかし今は違う。近所の多摩川の春は素晴らしい。全国的に有名な桜並木も良いが、同時に最盛期を迎える「ハマダイコン」の花は何度見ても素晴らしい。特にガス橋から多摩川大橋の間、東京側の土手に朝日が差し込む光景は、早朝ジョギングの楽しみだ。この時期のジョギングが一年で一番好きな理由だ。この素晴らしい植物、「ハマダイコン」は、遠い異国のハマターンやハマダラカの名前で思い出されるネガティブな感情を一掃してくれる。
そしてハマダイコンの花が咲き誇るこの瞬間、私は言霊の力を感じ、自分の名前を誇りに思う。その誇りはハマターンのホコリとは違う(笑)。
#自分史上どうでも良い駄文ランキング上位
#どうでもよいとはいえ書き留めるとカウンセリングになる
●死ぬまでにやる100リストNo.321「100本の人生の伏線を回収する」3本目
<死ぬまでにやる100リスト>https://goo.gl/iPz2BH
<自分年表>https://docs.google.com/spreadsheets/d/e/2PACX-1vSdChHgU_KyZr9IA_3jLTBo1VtFtJN8gf3WwyaT4N6XcJFubYmqdZ9h4xFVZS9wx288OYRMI822zBiK/pubhtml?gid=926937128&single=true
<伏線回収>https://forgetist.com/?cat=574
#伏線回収
#人生の答え合わせ
#人生の中締め
- 早朝ジョギングコースに咲くハマダイコン
- 川崎側から東京側を撮影
- 去年撮影した画像。桜とハマダイコンの組み合わせは素晴らしい。
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